転スラ4期、ルベリオスに着いた途端に大乱戦になったよね。グランベルって結局なにがしたいの? ヒナタもルミナスもディアブロも別々の相手と戦っていて、誰と誰がぶつかっているのか頭が追いつかない……!
いま放送しているのが、原作11巻『勇者覚醒』のクライマックス「西方動乱」だよ。原作7巻から続いてきたロッゾ一族との因縁が、ぜんぶルベリオスに集まってくる回。グランベルの目的、対戦カード、各勢力の狙い、そして原作の結末まで、順番に整理していこう!
この記事では、アニメ『転生したらスライムだった件』第4期で放送中の「西方動乱(ルベリオス決戦)」を、原作11巻『勇者覚醒』の情報をもとに徹底解説します。アニメ派の方が「いま何が起きているのか」を把握できるように、放送済みの内容と原作だけの展開ははっきり分けて書きました。結末に触れる部分は【原作ネタバレ】の見出しで区切っているので、アニメで楽しみたい方はそこだけ飛ばしてください。
【30秒で要点】西方動乱は原作11巻『勇者覚醒』のクライマックスで、アニメ4期では第84話〜第91話以降が対応。ルベリオスでグランベル率いるロッゾ一族がヒナタ・ルミナス・リムルに仕掛けた最後の賭けです。
- 原作:GCノベルズ第11巻『勇者覚醒』(2017年12月8日刊)。第4章のタイトルがそのまま「西方動乱」、第5章が「勇者覚醒」。
- アニメ:第89話「集束の地ルベリオス」(8月7日)→第90話「西方動乱」(8月14日)→第91話「死と消失」(8月21日・金曜23:00・日本テレビ系)。
- グランベルの目的:ユウキを利用して勇者クロノアを復活させ、魔王ルミナスを討つこと。妻マリアを人間に殺され、「人類守護」から「人類支配」へ狂った元・光の勇者。
- 主な対戦カード:ヒナタvsグランベル/シオン(+ランガ)vsラズル/ディアブロvsレイン/ルミナス側vsマリア+聖櫃を狙うラプラス&フットマン/評議会でテスタロッサvsミザリー/第91話ではリムルとレオンが剣を交える。
- 結末(原作):ヒナタの死と蘇生、ルミナスとグランベルの究極能力同士の一騎打ち、クロエ=勇者の覚醒、ユウキの正体露見と逃亡。詳しくは後半の【原作ネタバレ】区画で。
- 漫画版:第32巻に「西方動乱」1〜3を収録。続きを収める第33巻は10月8日発売予定。
アニメ第4期はDMM TVで配信中です。放送に追いつきたい人も、ルベリオス編を第88話から見返したい人も、まずはここから。
西方動乱とは?原作11巻『勇者覚醒』の位置づけとアニメ対応話数
「西方動乱」は、原作小説(GCノベルズ)第11巻『勇者覚醒』(2017年12月8日刊・403ページ)の第4章のタイトルです。11巻の章構成は次のとおりで、アニメ第4期はいまこの巻を順番に映像化している最中です。
- プロローグ「黄金の憂鬱」
- 第1章「視察と研究成果」
- 第2章「新しい仲間達」
- 第3章「不穏な気配」
- 第4章「西方動乱」
- 第5章「勇者覚醒」
- エピローグ「約束の場所へ」
作者あとがきによれば、この11巻で「西方諸国編」が完結し、次巻からは東の帝国が動き出します。つまり西方動乱は、原作7巻から続いてきたロッゾ一族との対立をまとめて清算する、西方編の総決算。アニメ派にとっては「4期の大きな山場がここ」と覚えておくと、各話の位置づけがつかみやすくなります。
アニメ第4期での対応話数(第84話〜第91話)
アニメ第4期で原作11巻にあたるのは第84話から。サブタイトルを見ると、第85話「新しい仲間達」・第87話「不穏な気配」・第90話「西方動乱」が原作の章題とそのまま対応しているのが分かります。
| 話数 | サブタイトル | 放送日 | 原作11巻との対応 |
|---|---|---|---|
| 第84話 | 進化する魔国連邦 | 放送済み | 11巻の範囲はここから |
| 第85話 | 新しい仲間達 | 放送済み | 第2章「新しい仲間達」と同名 |
| 第86話 | 黒色軍団 | 放送済み | — |
| 第87話 | 不穏な気配 | 放送済み | 第3章「不穏な気配」と同名 |
| 第88話 | 夜明けの勇者グラン | 7月24日 | 音楽交流祭でルベリオス入り |
| 第89話 | 集束の地ルベリオス | 8月7日 | グランベルの軍勢がルベリオスへ |
| 第90話 | 西方動乱 | 8月14日(23:30〜・30分押し) | 第4章「西方動乱」と同名 |
| 第91話 | 死と消失 | 8月21日(23:00〜) | リムルとレオンが剣を交える |
※話数は全話通算の表記です。第4期は第73話から始まっているので、第88話=4期第16話、第89話=第17話、第90話=第18話、第91話=第19話にあたります。
放送枠は日本テレビ系「FRIDAY ANIME NIGHT」の金曜23:00。第90話は8月14日に23:30からの30分押しで放送されました。見放題配信は放送翌日(土)23:00〜などです。そして第92話以降——原作の第5章「勇者覚醒」とエピローグにあたる部分——はまだ放送されていません。本記事ではそこから先を「原作ネタバレ」として分けています。
4期全体の流れをおさらいしたい人は転スラ4期の放送ガイド、アニメが原作のどこまで進んだかを知りたい人はアニメは原作どこまで?の解説記事もどうぞ。第88話・第89話直前の内容は第87話の解説と第88話の解説で振り返れます。
漫画版ではどこ?
コミカライズでは、11巻の範囲が第30巻(第131〜132話)→第31巻(第133〜136話)→第32巻(第137〜140話。「西方動乱」1〜3を収録)と進み、その続きの第141〜144話は単行本未収録です。第33巻は10月8日発売予定。「アニメの続きを紙で読みたい」と思ったら、まず第32巻が目安になります。
ロッゾ一族とグランベルの目的
ロッゾ一族とは——西方諸国を裏から支配してきた血族
ロッゾ一族は、西方諸国を経済力で裏から支配してきた血族です。開祖は、元「光の勇者」グランベル・ロッゾと、その妻で聖女だったマリアの子どもたち。つまり、約千数百年にわたって続く「勇者の血を引く王家」です。
本拠地はシルトロッゾ王国(首都シア)。ファルムスの北西端、イングラシア王国に隣接する位置にあり、人口は約200万。一族は西方諸国評議会そのものを創設し、裏から支配してきました。最高意思決定機関は「ロッゾ五大老」。諜報機関「シルト対外情報局」は、実行部隊「血影狂乱(ブラッドシャドウ)」の隠れ蓑です。血影狂乱は平均B+ランクで異世界人が多く、グレンダ・アトリーも元一員でした。
原作では、6巻で壊滅したクレイマン軍に次ぐ敵対勢力として、7巻から11巻まで魔国連邦と対立し続けてきた相手です。五大老の顔ぶれは次のとおり。
- グランベル・ロッゾ(CV:小野大輔)——一族の長で、五大老のまとめ役。
- ギャバン(CV:清水健佑)——イングラシア伯爵。10巻で評議会工作に失敗し、処分された。
- ヨハン・ロスティア(CV:石狩勇気)——ロスティア公爵。11巻では、イングラシアの防衛結界を破壊して評議会中枢を皆殺しにする役を引き受ける。
- シードル辺境伯——イングラシア北方の辺境伯。ラズルの身元引受人。
- ドラン——ドラン将王国の国王。
グランベルの人物像はグランベル・ロッゾの解説記事で、後継者マリアベルについてはマリアベル・ロッゾの解説記事で、それぞれ詳しくまとめています。
グランベル・ロッゾ——1000年戦った「光の勇者」
グランベルは、かつて勇者の卵が孵った「光の勇者」です。人類の生存圏を守るために1000年にわたって戦い続けた伝説の人物で、出身は東の帝国(ナスカ・ナムリウム・ウルメリア東方連合統一帝国)。皇帝ルドラの「人類統一圏」という悲願を託されて、西へ渡りました。
その後、魔王ルミナスと戦い、七曜の老師の長「日曜師グラン」となります。第88話のサブタイトル「夜明けの勇者グラン」の「グラン」は、この呼び名と重なります。
転機は、妻マリアを人間に殺されたこと。ここで彼は「人類守護」から「人類支配」へと狂い、「怪人」の二つ名で呼ばれるようになります。原作7巻(聖魔対立編)では七曜の老師が粛清されて「日曜師グラン」の立場を失い、10巻では後継者のマリアベルを失いました。そして11巻、一族の総力を挙げた最後の賭けが「西方動乱」です。
「人類守護」と「人類支配」——グランベルの二律背反
グランベルを理解するうえで欠かせないのが、この二つの言葉です。
- 人類守護:光の勇者として、人類の生存圏を守るために1000年戦ってきた。皇帝ルドラの「人類統一圏」の悲願を託された男でもある。
- 人類支配:守るべき対象だったはずの人間に、妻マリアを殺された。その絶望が使命をねじ曲げ、彼は「怪人」と呼ばれる存在になった。一族が評議会を創設して西方諸国を裏から支配してきた構図は、まさにこの「支配」の形。
人類を守るために戦った男が、人類を支配する側に回る。守ることと支配することが、彼のなかでは矛盾したまま同居しているわけです。この二律背反こそが、グランベルという敵の「分かりにくさ」であり、同時に物語的な奥行きでもあります。
ここで気になるのが「グランベルはただの悪役なのか?」という点。結末を知ると、西方動乱にはもう一つの意味が浮かび上がります。これは後半の【原作ネタバレ】区画で解説します。
マリアベルの死から「最後の賭け」へ
グランベルの後継者マリアベル・ロッゾ(CV:水瀬いのり)は、元は欧州の支配者だった異世界人の転生体で、見た目は10歳未満の少女。ユニークスキル「強欲者(グリード)」の持ち主でした。9巻のミューゼ、10巻のギャバンを使った作戦が失敗すると、混沌竜を繰り出して自らリムルの支配を試みますが、ユウキに裏切られて殺害されます(10巻)。アニメでは4期前半の第78話「西方諸国評議会」〜第83話「ミリムの友達」あたりに相当する流れです。
七曜の立場を失い(7巻)、後継者も失い(10巻)、追い詰められたグランベルは、11巻で一族の総力を挙げます。目的は、ユウキを利用して勇者クロノアを復活させ、魔王ルミナスを討つこと。そのために、死霊蘇生した妻マリアの身体に、異世界人から抜き取った力とルミナス由来の生命エネルギーを貯え込み、戦いの最中にそれを取り込んで全盛期の若さを取り戻すという切り札まで用意して、自らルベリオスに乗り込みます。死霊蘇生されたマリアも戦場に立ちます。
1000年来の友で全盛期の相棒だった蟲型魔人ラズルも襲撃に参加。ラズルはグランベルが名付けた魔人で、物理・魔法の両方に耐性を持つ外骨格を備え、イングラシア北方(シードル辺境伯領)の守護者をしていました。
対戦カード一覧——誰と誰が戦っているのか
西方動乱は、ルベリオスと、遠く離れたイングラシア王国の評議会の2か所で同時に進みます。アニメ第89〜90話で描かれた戦線と、原作11巻で描かれる(91話以降の)戦線を分けて一覧にしました。
| 戦場 | 対戦カード | 概要 | アニメ/原作 |
|---|---|---|---|
| ルベリオス(大聖堂前) | ヒナタ・サカグチ(+ニコラウス・聖騎士団) vs グランベル・ロッゾ | 老剣士の姿のグランベルがヒナタたちを圧倒。リムルが駆けつけるが、グランベルは操った「異世界人」をけしかけ、ヒナタとの一騎打ちに持ち込む。西方動乱の主軸 | アニメ89〜90話で描写 |
| ルベリオス(音楽会場) | シオン(当初ディアブロと共闘、のちランガが支援) vs ラズル | 蟲型魔人ラズルが会場を急襲。ディアブロが抜けたあとはリムルの指示でランガがシオンを支援 | アニメ89〜90話で描写 |
| ルベリオス | ディアブロ vs レイン(原初の青) | ディアブロが勝利するが、90話で戦っていたのはレインの分身体だったと判明。89話ラストでギィとディアブロが邂逅し、90話は二人の対話から | アニメ89〜90話で描写 |
| ルベリオス(夜想宮廷) | ルミナス vs マリア(死霊蘇生されたグランベルの妻)/法皇ルイ&ギュンター vs ラプラス&フットマン | 聖櫃(眠る勇者の肉体)を狙う中庸道化連とマリアをルミナス側が迎撃。その隙にユウキが聖櫃の勇者(クロノア)を解放して連れ去る | アニメ89〜90話で描写 |
| ルベリオス | 聖騎士団 vs 悪魔の軍勢(北方から進軍) | ギィが差し向けた悪魔の軍勢に聖騎士団が押される | アニメ90話で描写 |
| ルベリオス | ヴェノム(音楽団の護衛) | 命に代えても音楽団を守るよう命じられる | アニメ89話で描写 |
| イングラシア(西方諸国評議会) | テスタロッサ vs ミザリー(原初の緑)/ジラード&アイン | ヨハン・ロスティアが防衛結界を破り、アインの召喚魔法でミザリーが評議会に出現。テスタロッサが名乗るとミザリーは撤退し、斬りかかったジラードはモスに制圧され、ヨハンは逮捕される | アニメ90話で描写 |
| ルベリオス | リムル vs レオン | 90話でレオンが登場。グランベルが二人を戦わせようと挑発し、91話の公式あらすじによれば、グランベルの目的を見定めるために二人は剣を交える | 90話(登場)→91話(8月21日放送) |
| ルベリオス(大聖堂) | ルミナス(色欲之王) vs グランベル(希望之王) | 究極能力に目覚めた二人の一騎打ち。西方動乱の決着 | 原作11巻の展開(91話以降) |
第90話の公式あらすじにあるとおり、北方から進軍する悪魔の軍勢によって西側諸国は大混乱に陥り、軍勢はイングラシア王国へと迫ります。そこで待ち構えていたのが、リムルの命で評議会に派遣されていたテスタロッサでした。放送後のレビューでも、テスタロッサが国際法に通じた立ち回りで対処し、部下を使って自らは手を下さない姿が話題になっています。90話の終盤では、ユウキが大人の姿のクロエ(クロノア)を連れて姿を消したことも描かれました。
ルベリオス側では、第89話でディアブロが他所の状況に気を取られ、シオンから「いつもと違う」と見られる場面があり、89話ラストでギィとディアブロが邂逅。第90話ではギィとディアブロの「幼馴染の悪友」めいたやり取りも描かれました。それぞれの戦いがどう決着するかは、【原作ネタバレ】区画でまとめています。
ヒナタ側の視点はヒナタの解説記事と聖騎士団の解説記事、評議会で動くテスタロッサについてはテスタロッサの解説記事をあわせてどうぞ。
各勢力の思惑——7つの陣営を整理
西方動乱がややこしいのは、敵味方が二つに割れていないからです。ロッゾ一族の襲撃に便乗する者、独自の目的で動く者、たまたま居合わせた者が入り乱れています。陣営ごとの「狙い」を表にしました。
| 勢力 | 主な顔ぶれ | 狙い・動き |
|---|---|---|
| ロッゾ一族 | グランベル、マリア(死霊蘇生)、ラズル、ヨハン・ロスティア | ユウキを利用して勇者クロノアを復活させ、ルミナスを討つ。ルベリオス襲撃と、イングラシア評議会中枢の殲滅を同時に仕掛ける一族総力の賭け |
| 三巨頭ケルベロスとユウキ | ユウキ(総帥)、金のダムラダ、女のミーシャ、力のヴェガ | 東の帝国の裏社会を支配する秘密結社。ロッゾとは主従ではなく利害一致の協力関係。ユウキはマリアベルの事件を利用し、悪行をロッゾに被せようと動く |
| 中庸道化連 | ラプラス、フットマン、ティア(ティアはレオンにクロエの情報を提供) | ルベリオスに侵入し、マリアと共に「眠る勇者の肉体」=聖櫃を探す |
| 魔王レオン | レオン・クロムウェル、エルメシア(協力) | クロエを探し求めてルベリオスへ。魔導王朝サリオンのエルメシアに協力を頼む(第89話公式あらすじ) |
| 魔王ギィ | ギィ・クリムゾン、ミザリー(原初の緑)、レイン(原初の青) | ミザリーはギィの命で王都で暴れるため評議会に乱入。レインはディアブロと戦う。ギィ本人はディアブロと邂逅 |
| ルミナスとルベリオス | ルミナス・バレンタイン、ヒナタ、クロエ、法皇ルイ、執事ギュンター | 音楽交流祭の主催側。クロエとヒナタを守りつつ、死霊蘇生されたマリアと戦う |
| 魔国連邦(テンペスト) | リムル、シオン、ランガ、ディアブロ、ヴェノム、テスタロッサ(評議会)、モス | 音楽交流祭のためルベリオス入りしていたところを襲撃される。テスタロッサは外交武官として評議会に出向中 |
ロッゾ一族——ルベリオスと評議会の二正面作戦
ロッゾ一族の動きは二正面です。ルベリオスにはグランベル本人、死霊蘇生されたマリア、相棒ラズルが乗り込み、ヒナタとルミナスを狙います。いっぽうイングラシアでは、五大老のヨハン・ロスティアが防衛結界の破壊と評議会中枢の皆殺しを引き受けます。その結界破壊を合図に動くのが、傭兵団「緑の使徒(ヴェルト)」の団長ジラードと、その部下アインです。ジラードとアインの詳しい経緯はジラードとアインの解説記事で。
三巨頭ケルベロスとユウキ——主従ではなく「利害の一致」
ケルベロスは、東の帝国の裏社会を支配する秘密結社です。「闇の母(エキドナ)」をユウキが潰して再編し、ユウキを総帥に「金のダムラダ」「女のミーシャ」「力のヴェガ」の三巨頭が支えます。初出は原作7巻・アニメ第54話。ロッゾ一族とは主従関係ではなく、あくまで利害が一致しているあいだだけの協力関係です。
なかでも重要なのがダムラダ(CV:浪川大輔)。ロッゾ側から「東の商人ダーム」と呼ばれて警戒されていた「東の商人」の正体がこの人物で、帝国皇帝近衛騎士団の序列2位・副団長、拳聖、2000年以上生きる聖人。グランベルとは旧知の仲です。ミーシャ(CV:佐藤はな)はアニメ第87話が初登場で、ダムラダが帝国へ拠点を移したあと、ロッゾとの取引を引き継いだ担当者。ユウキ(CV:花江夏樹)は11巻、マリアベルの事件を利用して自分の悪行をロッゾに被せようと動きます。
三巨頭の全体像は三巨頭ケルベロスの解説記事に、個別にはダムラダ・ミーシャ・ヴェガの各記事にまとめています。ユウキ本人についてはユウキの解説記事をどうぞ。
中庸道化連——聖櫃の「眠る勇者の肉体」を探して
ラプラスとフットマン(ティアも同行)はルベリオスに侵入し、マリアと共に「眠る勇者の肉体」を探します。ラプラスは第87話で東の商人に扮してレオンと接触していました。ティアはレオンにクロエの情報を与えた人物です。ラプラスの動きはラプラスの解説記事で追えます。
魔王レオンとエルメシア
レオン(CV:福山潤)は、クロエを探し求めてルベリオスへ。第89話の公式あらすじにあるとおり、魔導王朝サリオンのエルメシアに協力を頼んで向かいます。原作では中庸道化連のティアからクロエの情報を得ているのがきっかけです。レオンの解説記事とエルメシアの解説記事もあわせてどうぞ。
魔王ギィと二人のメイド(ミザリー・レイン)
ミザリー(CV:広瀬ゆうき)は原初の緑でギィのメイド。11巻では、ギィの命により王都で暴れるため、配下「緑の使徒」の召喚に応えて評議会に乱入します。レイン(CV:幸村恵理)は原初の青で、ルベリオスでディアブロと戦います。ギィ(CV:石田彰)本人は、かつて引き分けたディアブロと邂逅。二人の関係はミザリーとレインの解説記事で。
ルミナスとルベリオス、そして魔国連邦
ルミナス(CV:Lynn)は音楽交流祭を考案した主催側で、ルベリオス側には法皇ルイと執事ギュンターがいます。第88話では、音楽交流祭のためにルベリオスへやってきたリムル一行が歓待を受け、その夜リムルがルミナスから話に誘われる場面が描かれました。
魔国連邦側の鍵を握るのがテスタロッサです。「原初の白」で、11巻で正式にリムル配下となり名付けを受けました。リムルの命で西方諸国評議会に出向し、肩書きは外交武官(のちに西方配備軍の軍団長も兼任)。配下のモスが同行しています。ウルティマ・カレラも11巻で正式にリムル配下となり、この3人が「悪魔三人娘」です。
なるほど、ルベリオスの襲撃と評議会の騒ぎは、ロッゾ一族が同時に仕掛けた一つの作戦の裏表なんだね。しかもユウキたちは味方ってわけでもないと……。
そう、主従じゃなくて利害の一致。だからこそ、このあとの展開で「裏切り」が効いてくるの。ここから先は原作の結末に踏み込むから、アニメで知りたい人はネタバレ見出しを飛ばしてね。
アニメをまとめて見返すなら、U-NEXTでも『転スラ』シリーズが配信中です。
【原作ネタバレ】西方動乱の結末——ヒナタの死からクロエ=勇者の覚醒まで
※ここから先は原作11巻の結末に踏み込みます。アニメでは第92話以降にあたる未放送部分(第5章「勇者覚醒」・エピローグ)を含みます。アニメで体験したい方は、次の「原作・漫画で読むなら」まで飛ばしてください。
ヒナタの死——クロエを庇って「崩魔霊子突」を受ける
大聖堂前で老剣士の姿のグランベルと対峙したヒナタは、圧倒されます。グランベルは、ヒナタの奥義「崩魔霊子斬」すら、ヒナタより上位の練度で使ってみせる。そしてグランベルがクロエを狙って放った「崩魔霊子突」を、ヒナタが庇って致命傷を負い——ヒナタは死亡します。
その場に立ち会ったクロエは、ヒナタの魂と共に過去へ時間遡行して消失します。第91話のサブタイトル「死と消失」から連想する人も多いと思いますが、実際にどこまで描かれるかは放送で確かめてください。
ルミナスの「色欲之王」覚醒
ヒナタ殺害の無念と怒りで、ルミナスは大罪系ユニークスキル「色欲者(ラスト)」を究極能力「色欲之王(アスモデウス)」へと覚醒させます。愛剣は「夜薔薇の刀(ナイトローズ)」、必殺技は「死せる者への鎮魂歌(メモリーエンドレクイエム)」。ここから先のルミナスは、ヒナタを奪われた怒りを背負って戦います。
グランベルの「希望之王」——ラズルの死が力になる
いっぽうのグランベル。相棒ラズルは、シオンとランガを同時に相手取って当初は圧倒していたものの、戦いの中で成長したシオンに敗れて死亡します。そのラズルの魂と、マリアの力によって、グランベルのユニークスキル「不屈者(アキラメヌモノ)」は究極能力「希望之王(サリエル)」へ進化。愛剣は神話級の「真意の長剣(トゥルース)」、必殺技は「堅忍不抜(フォーティチュード)」です。
一騎打ちの結末——希望をクロエに託して消滅
色欲之王のルミナスと、希望之王のグランベル。究極能力に目覚めた二人の剣の一騎打ちは、グランベルの敗北で終わります。死に際に正気と希望を取り戻したグランベルは、「希望之王」をクロエ(クロノア)に託し、ルミナスに看取られて消滅しました。
ファンの間では、西方動乱は「リムルたちが一族を打ち倒せるか」を確かめる試練でもあり、グランベルは希望を託すに足る者がルミナスと縁を結んだのを見届けて安堵した、と解釈されています。「人類守護」と「人類支配」のあいだで狂い続けた男が、最後の最後に守護者の顔に戻る——ここが西方動乱でいちばん切ない場面です。
ヒナタ蘇生とクロエ=真の勇者の覚醒
ではヒナタはどうなるのか。ここが11巻のタイトル『勇者覚醒』の本題です。
クロエは時間遡行の末に輪廻の記憶を取り戻し、ルミナスの協力を得て勇者「クロノア」として活動したのち、ルミナスによって聖櫃に封印されていました。ルミナスは遠い過去に跳んできたクロエと長い年月を友として過ごし、リムルの存在と未来を知らされていたのです。ラプラスたちが狙っていた「聖櫃に眠る勇者の肉体」とは、このクロノア=クロエのこと。第91話あらすじの「夜想宮廷の聖櫃に封印されていたもの」も、この文脈につながります。
ユウキがその封印を解き、クロノアとして復活。しかしリムルとルミナスの力で、クロエは自分の意識を取り戻します。さらにリムルとルミナスは協力して、時間遡行したクロエの中に宿るヒナタの魂を分離。覚醒したルミナスが、クロエの「無限牢獄」に取り込まれていたヒナタの魂を掬い上げます。分離された魂は過去に跳び、魂の抜けた身体に定着——ヒナタは生還します。
代償もあります。ヒナタはクロエに「クロノア」と名付けた影響で以後「簒奪者」を失い、勇者の卵もクロエと融合して失います。そのクロエは、ユニークスキル「時間旅行」が究極能力「時空之王(ヨグ=ソトース)」へ進化し、グランベルから「希望之王」を受け継ぎ、勇者の卵がヒナタの卵と融合して孵化——真の勇者として覚醒します。これが『勇者覚醒』というタイトルの意味です。
なお「クロノア」はクロエの別人格で、時間遡行したクロエが勇者として名乗った変名(名付け主はヒナタ)。「リムルが死んだ」記憶を元に、悪徳の化身として「簒奪者」に自我が宿ったものです。リムルがクロノアの精神世界でシズと会う場面も描かれます。クロエの来歴はクロエの解説記事、勇者の血筋の流れは勇者の系譜の解説記事で詳しくまとめています。
リムルとレオンが剣を交えた理由
第91話あらすじにある、リムルとレオンの剣。原作では、グランベルの罠はリムルとレオンを敵対させることでした。その罠を見抜いたリムルの意図をレオンも察し、リムルを信じて剣を交わす——その中でレオンはクロエと邂逅します。クロエの消失に呆然とするレオンですが、リムルとルミナスに協力し、再会を果たします。
ユウキの正体露見——ギィに敗れ、休戦へ
ユウキは、マリアベルの事件を利用して悪行をロッゾに被せようとしていました。しかしグランベルの策略に嵌り、勇者クロノアの解放(聖櫃の封印解除)に利用されたことで、リムル・レオン・ルミナスに正体が露見します。西方の拠点を捨てて東の帝国へ逃亡します。その逃亡の途上でギィの襲撃を受けて大敗し、ギィと取引し(帝国を内側から崩壊させ、力を蓄えて再挑戦する)、魔王勢と一時休戦となるのは、続く12巻『戦争前夜』冒頭の出来事です。
ギィはこの一件で、原初の悪魔4名(ディアブロ・テスタロッサ・ウルティマ・カレラ)がリムル配下だと知り、興味と脅威の両方を抱きます。12巻ではリムルと直接対談し、西側諸国の管理をリムルに任せることになります。
評議会戦線の顛末——ヨハン・ジラード・ミザリー(アニメ90話で描写済み)
イングラシアの評議会では、ヨハン・ロスティアの魔法通話をテスタロッサが探知します。それでも防衛結界の破壊は成功し、結界破壊を合図に、アインの召喚魔法でミザリーが評議会に呼び込まれます。ところがミザリーは、テスタロッサがリムルの配下として名を授かった存在だと知るや即座に撤退し、ギィへ報告に戻ります。ミザリーがテスタロッサとの戦いを避けて帰還したため、ヨハンの作戦は失敗。ヨハンは魔法審問官に処分されます。
ミザリーが去ったあと、ジラードはテスタロッサに襲いかかりますが、配下モスに防がれ、テスタロッサの正体が原初の白だと気づいて発狂。魔法審問官に連行されます。のちにテスタロッサの取引でテンペストに引き取られ、グレンダの配下になります。ちなみにアインが率いるチーム「緑乱」は、テンペストの地下迷宮攻略で知られた顔ぶれです。
ラプラスとフットマンの退却(ルイ・ギュンター戦は89話で描写済み)
聖櫃を狙ってルベリオスに侵入したラプラスは、完全体となった法皇ルイに苦戦します。ギュンターと交戦して重傷を負ったフットマンを連れて逃走——二人はここでルベリオスから撤退です。
戦後——三賢酔(リエガ)の誕生と、12巻「帝国編」へ
グランベルの死後、リムルはシルトロッゾを保護し、ロッゾ一族の仕組みを参考に裏組織「三賢酔(リエガ)」を構築します。表向きのボスはグレンダで、ジラードとアインはその幹部。敵だった一族の仕組みを参考にしてしまうあたりが、リムルらしいところです。
そして作者あとがきのとおり、12巻『戦争前夜』から東の帝国が動き出します。ユウキは帝国の混成軍団長に、ミーシャはカリギュリオの籠絡へ。ユウキとギィの取引(12巻冒頭)が、そのまま帝国編への伏線になっています。帝国側の顔ぶれは東の帝国の解説記事で予習できます。
原作・漫画で読むなら——小説11巻『勇者覚醒』と漫画32巻
アニメの続きをいますぐ知りたい人は、原作小説第11巻『勇者覚醒』(GCノベルズ)を。プロローグ「黄金の憂鬱」から第4章「西方動乱」、第5章「勇者覚醒」、エピローグ「約束の場所へ」まで、ルベリオス決戦の全容が1冊で読めます。コミカライズ派は第32巻(第137〜140話、「西方動乱」1〜3収録)が該当巻。続きの第141〜144話を収めた第33巻は10月8日発売予定です。
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次回 第91話「死と消失」の放送情報と、次に来る展開
第91話「死と消失」は、8月21日(金)23:00から日本テレビ系で放送されます。公式あらすじは次のとおりです。
グランベルの目的を見定めるため、剣を交えるリムルとレオン。一方、マリアと戦っていたルミナスは夜想宮廷の聖櫃に封印されていたものがなくなっていることに気づき……。
(第91話 公式あらすじより)
原作11巻の流れでは、第4章「西方動乱」のあとに第5章「勇者覚醒」とエピローグ「約束の場所へ」が控えています。第91話がどこまで描くかは放送を見てのお楽しみですが、サブタイトルの「死」と「消失」、そして「聖櫃に封印されていたものがなくなっている」という一文が、上のネタバレ区画のどこにつながるのかを意識しながら観ると、ルベリオス決戦の重さがいっそう伝わるはずです。
なお第90話のスタッフは、脚本 齋藤皓允/絵コンテ 安田賢司/演出 佐々木達也/総作画監督 小峰正頼。見逃した回は配信で追いつけます(見放題配信は放送翌日の土曜23:00〜など)。4期の登場人物を一気に確認したい人は4期の登場キャラクター一覧も便利です。
よくある質問(FAQ)
Q. 西方動乱はアニメ何話から?
A. 原作11巻の範囲はアニメ第84話「進化する魔国連邦」から始まります。ルベリオス決戦が本格化するのは第89話「集束の地ルベリオス」(8月7日放送)で、第90話のサブタイトルがそのまま「西方動乱」(8月14日放送)。第91話「死と消失」は8月21日(金)23:00放送です。
Q. 西方動乱は原作の何巻?漫画では何巻?
A. 原作小説(GCノベルズ)第11巻『勇者覚醒』です(2017年12月8日刊)。第4章のタイトルが「西方動乱」、第5章が「勇者覚醒」。漫画版は第32巻(第137〜140話)に「西方動乱」1〜3が収録されていて、続きの第141〜144話を収める第33巻は10月8日発売予定です。
Q. グランベルの目的は何?
A. ユウキを利用して勇者クロノアを復活させ、魔王ルミナスを討つことです。もともとは人類の生存圏を守るため1000年戦った「光の勇者」でしたが、妻マリアを人間に殺されて「人類守護」から「人類支配」へと狂いました。7巻で七曜の立場を、10巻で後継者マリアベルを失い、11巻で一族の総力を挙げた最後の賭けに出ます。ただし結末を知ると、西方動乱には「リムルたちが一族を打ち倒せるかを確かめる試練」という別の顔も見えてきます(詳細は本文の【原作ネタバレ】区画)。
Q. グランベルの声優は誰?ほかの主要キャストは?
A. グランベル・ロッゾは小野大輔さんです。関連キャストは、マリアベル=水瀬いのり、ヒナタ=沼倉愛美、ルミナス=Lynn、クロエ=田所あずさ、レオン=福山潤、ユウキ=花江夏樹、ミザリー=広瀬ゆうき、レイン=幸村恵理、ギィ=石田彰、ダムラダ=浪川大輔、ミーシャ=佐藤はな、ギャバン=清水健佑、ヨハン・ロスティア=石狩勇気(敬称略)。
Q. ヒナタは死ぬの?(ネタバレ注意)
A. 原作11巻では、グランベルとの戦いでクロエを庇って「崩魔霊子突」を受け、致命傷を負って死亡します。ただしその後、リムルとルミナスが協力し、時間遡行したクロエの中に宿るヒナタの魂を分離して過去の身体に定着させることで生還します。代わりに「簒奪者」と勇者の卵を失います。アニメでどこまで描かれるかは今後の放送次第です。
Q. 三巨頭ケルベロスとロッゾ一族はどういう関係?
A. 主従ではなく、利害が一致しているあいだだけの協力関係です。ケルベロスは東の帝国の裏社会を支配する秘密結社で、総帥ユウキのもとに「金のダムラダ」「女のミーシャ」「力のヴェガ」の三巨頭がいます。ダムラダはロッゾ側が「東の商人ダーム」と呼んで警戒していた「東の商人」の正体で、グランベルとは旧知。ミーシャはダムラダが帝国へ拠点を移したあと、ロッゾとの取引を引き継いだ担当者です。
まとめ——西方動乱は「西方編の総決算」
西方動乱は、原作11巻『勇者覚醒』のクライマックス。ルベリオスと評議会で同時に進む戦いを、グランベルの「守護と支配」の二律背反を軸に追うと、ただの大乱戦じゃなくて一人の元勇者の物語として見えてくるよ。第91話「死と消失」は8月21日(金)23:00。放送前に第88話から見返しておくと、ぐっと深く楽しめるはず!
- 西方動乱=原作11巻『勇者覚醒』第4章。アニメでは第84話〜第91話以降が11巻に対応し、第92話以降は未放送。
- ロッゾ一族は勇者グランベルとマリアの子らを開祖とする血族。グランベルは妻の死で「人類守護」から「人類支配」へ狂い、11巻で一族の総力を挙げた最後の賭けに出る。
- 対戦カードは、ヒナタvsグランベル/シオン&ランガvsラズル/ディアブロvsレイン/ルミナス側vsマリア+聖櫃を狙うラプラス&フットマン/評議会でテスタロッサvsミザリー/91話ではリムルとレオン。
- ケルベロス(ユウキ・ダムラダ・ミーシャ・ヴェガ)とロッゾは主従ではなく利害一致の協力関係。
- 原作の結末は、ヒナタの死と蘇生、ルミナスとグランベルの一騎打ち、クロエ=真の勇者の覚醒、ユウキの正体露見と逃亡(ギィとの休戦は12巻冒頭)。12巻から帝国編へ。
ルベリオス決戦は、第88話からの流れをつかんでおくと何倍も面白くなります。放送に追いつくなら、DMM TVで第4期をまとめてどうぞ。
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