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薬屋のひとりごと3期 第1話(第49話)「蝗」感想・解説|趙迂が気づいた蝗害の兆しと猫猫の推理・原作何巻?【2026年最新】

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最終更新: 2026年10月7日

※本記事の放送・配信情報は2026年10月7日時点のものです。配信状況は変更される場合があります。

リョウコ

リョウコ

薬屋3期、ついに始まった……!でも第1話、冒頭の白い服の女の人は誰?壬氏様の顔の傷はそのままなの?それに朝ごはんのイナゴを食べただけで、なんで猫猫があんなに青ざめたの?最後に「蛇娘!」って叫んだ男の人も、どこかで見た気がするんだけど……

かえで

かえで

順番に整理しましょう。第3期の第1話は、通算で第49話『蝗(いなご)』。後宮を出て花街に戻った猫猫が、朝餉のイナゴをきっかけに、国を滅ぼす天災「蝗害(こうがい)」の兆しに気づくまでを描いた導入回よ。この記事では本編の流れ、趙迂と「蛇娘」と叫んだ男の正体、原作のどこまで進んだかを、放送・配信情報とあわせて解説するわ。※放送済みの第49話の内容と、第1期・第2期の結末(子の一族の反乱の顛末など)に触れます。ネタバレ注意!

この記事でわかること

  • 第49話「蝗」で起きたことの時系列(白い衣の女の開幕→壬氏→園遊会→朝餉のイナゴ→古書店→「蛇娘」の男→終盤)
  • 趙迂の「スカスカしてる」がなぜ蝗害につながるのか(作中の説明と、現実の蝗害との違い)
  • 「蛇娘!」と叫んだ男は誰か、右叫・李白とともに進めた事情聴取で分かったこと
  • 第2期ラストで楼蘭が壬氏に託したものの正体と、「名持ちの一族」のナレーション解説の中身
  • 第49話は原作小説の何巻か、サンデーGX版・ビッグガンガン版はどこまでか、続きは何巻から読めばいいか
  • 第49話の放送・配信スケジュールと、次回第50話「火鼠の皮衣」(10月9日放送)の公式情報

『薬屋のひとりごと』は、月額550円(税込)・14日間無料のDMM TVで第1期・第2期(全48話)と第3期が見放題。第3期の最新話は毎週土曜0:00から順次配信され、第49話は10月3日(土)0:00から配信中です。

DMM TVで『薬屋のひとりごと』第3期を無料で見る

第49話「蝗(いなご)」の基本情報|第3期 第1話=通算第49話

項目 内容
話数 通算第49話=第3期 第1話(第1期 第1〜24話、第2期 第25〜48話に続く通し番号。公式サイトのEpisodes表記も「#49」)
サブタイトル 『蝗(いなご)』
テレビ放送 2026年10月2日(金)23:00〜 日本テレビ系「フラアニ」(FRIDAY ANIME NIGHT)全国30局ネット
その他の放送 BS日テレ 10月3日(土)23:00〜/AT-X 10月3日(土)23:00〜/アニマックス 10月3日(土)20:30〜/映画・チャンネルNECO 10月7日(水)23:30〜
配信 毎週土曜、テレビ放送終了後から順次。初回配信は10月3日(土)0:00から(DMM TVも同時刻から見放題配信中)
見放題配信先(公式案内・一部) DMM TV/U-NEXT/Amazon Prime Video/Disney+/dアニメストア/FOD/Hulu/Lemino/Netflix/TELASA/WOWOWオンデマンド/アニメ放題/バンダイチャンネル
主題歌 OP: ヨルシカ「雲を抜け風下へ私だけ」/ED: Eve「AIYOU」
主なキャスト 猫猫(悠木碧)/壬氏(大塚剛央)/趙迂(藤原夏海)/羅半(豊永利行)/陸孫(内山昂輝)/見張りの男(前野智昭)
原作 小説(ヒーロー文庫)5巻 第1章「蝗」〜第2章「右叫」相当(推定)/サンデーGX版 20巻 第85〜86話

話数の数え方に注意してください。「第49話」はシリーズ通算の番号で、第3期だけで数えると第1話です。第3期は分割2クール構成で、公式サイトの放送情報では第2クールは2027年4月放送と案内されています。全話数について公式の発表は2026年10月7日時点で確認できていませんが、Blu-rayは第1巻(2027年2月17日発売予定)に第49〜54話を収録し全4巻で案内されているため、BDの収録話数から全24話構成とみられます(公式の話数発表は未確認)。第3期全体の放送・配信情報と第2期までのおさらいは薬屋のひとりごと3期はいつから?放送日・配信・何話から・原作何巻からにまとめています。

第49話「蝗」あらすじ|白い衣の女の開幕から「あれ、坊ちゃん?」まで時系列で

まず公式サイトのあらすじを確認しておきましょう。

■ 公式あらすじ(第49話『蝗(いなご)』)
子の一族の反乱の後始末も落ち着き、後宮の毒見役を解任された猫猫は花街の薬師の生活へと戻っていた。一方、皇弟であることを公にした壬氏は正式に政に参加し、楼蘭から最後に託された≪国を襲う災害の予兆≫に頭を悩ませていた。
ある日の朝、猫猫と趙迂は緑青館のやり手婆から朝餉として蝗の煮つけを振る舞われ、それをひと口食べた趙迂が気になることを言い出して…
(出典: アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイト Episodes #49)

「趙迂が気になることを言い出して」で止まっている公式あらすじの先に、この回の本題があります。前提となる第2期の結末を軽く振り返ってから、本編の流れを順番に追いましょう。

ここまでのおさらい|第2期の結末と、第3期が始まった時点の状況

  • 子の一族の反乱:壬氏率いる禁軍が砦に到着して猫猫を救出。子昌は討たれ、神美は自分の飛発(銃)が暴発して命を落とした
  • 楼蘭(子翠):壬氏に「来たるべき災害」を警告し、残された子の一族の子どもたちを見逃すよう求めたうえで、壬氏の右頬を引っ掻いて砦の屋上へ向かった
  • 子どもたちと趙迂:子の一族の子ども5人は蘇りの薬で仮死状態になり、猫猫が李白の助けで砦から運び出して蘇生。響迂は記憶を失い、「趙迂」と改名して猫猫と花街で暮らしている。残る4人と翠苓は阿多妃が引き取った
  • 宮廷:皇子の誕生で玉葉妃が皇后(正室)に。壬氏は宦官の身分を捨て、皇弟(おうてい)として政に参加している
  • 猫猫:後宮の毒見役を解任され、花街の薬師に戻った(養父の羅門は宮廷に残っている)

反乱の全体像は子の一族の陰謀 完全解説、壬氏の身分については壬氏の正体とは?華瑞月・本当の身分(原作の先の展開に触れています)でそれぞれ整理しています。

アバン〜Aパート前半|白い衣の女、傷の残る壬氏、皇后お披露目の園遊会

① 開幕は、作物も水も枯れ果てた荒地。へたり込む若者の前に、真っ白な服をまとった妖しげな女が現れ、「心癒し 俗世の痛みを消すことができる薬です」と何かを手渡します。この女が誰なのかは、本編では名乗られていません。第3期の新キャラクターとして公式が紹介している「謎の仙女」白娘々との関係も、第49話の時点では断定できないので、この記事では「白い衣の謎の女」としておきます。

② ここでオープニング(ヨルシカ「雲を抜け風下へ私だけ」)。初回からアバン付きの構成でした。

③ 都の壬氏パート。子の一族が滅んだことで宮中の勢力争いがかえって大きくなるのではないか——と憂う壬氏の顔には、先の戦で負った傷がはっきり残っています。彼の頭にあるのは楼蘭の手紙に記されていた「蝗害」、そして玉葉妃の皇后昇格。第2期最終話で問いとして残された「楼蘭が託したもの」の正体が、ここで蝗害だと明示されました。

④ 続いて、ナレーションによる「名持ちの一族」の解説が入ります。建国時の有力な家に帝が一字を与えたのが始まりで、干支に由来する家々に加え、羅(猫猫と羅漢の家)のような新しい名持ちも増えてきた、という趣旨。玉葉妃の実家である玉が名持ちになること、そして婚姻もまた政の手段であることが語られます。

⑤ 壬氏が皇弟として表に出ていることも改めて示されます。作中では、猫猫が後宮を出てからおよそ1か月が経った時点です。

⑥ 皇后のお披露目を祝う園遊会。玉葉妃、梨花妃、里樹妃の姿があり、来るはずの羅漢が来ないと焦る甥の羅半と、副官の陸孫が登場します。

⑦ 当の羅漢はというと、鳳仙と碁を打っていて園遊会には来ません。二人のその後が、ここで一瞬だけ映ります。

Aパート後半|猫猫の登場は開始約8分、朝餉のイナゴと趙迂の一言

⑧ 主人公・猫猫の初登場は開始からおよそ8分。やり手婆に呼ばれて緑青館へ行き、余計な一言を返してゲンコツを食らいます。後宮を出て約1か月、すっかり花街の日常です。

⑨ 朝餉は山盛りのイナゴの煮つけ。趙迂はひと口食べて「スカスカしてる」と言い、緑青館の三姫は嫌そうな顔をします。公式あらすじの「気になること」とは、この一言のことです。

⑩ お使いに出た猫猫と趙迂。露店で食べたまずいイナゴをきっかけに、趙迂が「虫がスカスカだと不作だって聞いた気が」と口にします。記憶を失っているはずの趙迂から、記憶の断片のようにこぼれた言葉に、猫猫は引っかかりを覚えます。

⑪ 一方で、趙迂の意外な才能も判明。猫猫に買ってもらった紙と筆で見事な絵を描き、似顔絵で小銭を稼ぎ始めます。やり手婆はちゃっかり場所代として一割を取っていきました。

⑫ 花街の裏側も映ります。病気を抱えた夜鷹の姿を前に、猫猫は趙迂に、ここは金のために子どもを殺す者もいる場所だ、という趣旨で諭します。生き残った「子の一族の坊ちゃん」を抱えて暮らす猫猫の緊張感が伝わる場面です。

⑬ 趙迂が描いたイナゴの絵は、通常のものと不作の年のものを描き分けたものでした。それを見た猫猫の脳裏に浮かぶのは、国を滅ぼす天災「蝗害」。群れ飛ぶバッタのイメージ映像が差し込まれ、猫猫は「関係ない、関係ない…」と自分に言い聞かせながらも、資料を探しに向かいます。

⑭ この前後には、子翠の回想がセリフなしで所々に挟まれます。猫猫の頭に蝗害が浮かぶ場面で、子翠の顔がよぎる演出です。

⑮ 向かった先は古書店。そこで猫猫は、禁軍に閉鎖されたはずの砦にあった本(虫の図説)を見つけます。図説はシリーズものです。閉鎖された砦の本が、なぜ市中に出回っているのか——ここまでがAパートです。

Bパート|李白の協力、「蛇娘!」の男、イナゴとバッタの比率

⑯ 猫猫は武官の李白に協力を仰ぎ、本を売った下手人を突き止めます。捕まったのは、第45話『蟇盆』で砦の猫猫を見張っていた男。猫猫を見るなり「あ~!!蛇娘!!」と叫び、猫猫は李白に「こいつ知り合いです」。蟇盆に送られた猫猫が蛇を食べる姿に驚いていた、あの男です。

⑰ 事情聴取は、緑青館の世話係・右叫と猫猫が、男にイナゴを食べさせながら進める形に。飯で釣る搦め手が効きました。虫の図説は2冊あり、うち1冊は手元にある——という本の所在も、この事情聴取の中で語られます。

⑱ 食べているうちに男は、イナゴの中に多くのバッタが混じっていることに気づきます。そして「イナゴよりバッタが増えた年の翌年は虫の害がひどい」「今年は飢饉になるかもしれない」と告げます。趙迂の「スカスカ」の違和感が、ここで蝗害の兆しとして裏づけられました。

⑲ そこへ趙迂がやって来ます。男が趙迂の顔を知っている(「あれ、坊ちゃん?」)と気づいた猫猫は、イナゴの皿を男の顔に押しつけてごまかします。死んだことになっている子の一族の子どもの顔を知る、かつて砦にいた男に見つかれば一大事。笑える絵面の裏で、趙迂の立場の危うさが浮かび上がる場面です。

終盤〜次回予告|翠苓と鬼灯、阿多妃、月を見上げる壬氏

⑳ 終盤は短い場面の連続です。鬼灯を前にした翠苓、阿多妃の場面では壬氏の縁談を思わせる言葉が出て、月を見上げる壬氏が映り、何かが動き出す予感を残して本編は終わります。

㉑ エンディング(Eve「AIYOU」)には月と芥子の簪が映り、提供バックは月灯りの壬氏。次回予告で第50話「火鼠の皮衣」が告知されました。

第49話の見どころ3つ

① 趙迂の「スカスカしてる」——記憶を失った少年が、蝗害の最初の気づきをもたらす

この回の構造は、「朝餉のイナゴ→趙迂の一言→猫猫の違和感→図説の発見→見張りの男の証言」と、小さな違和感が一本の線につながっていく推理ものの形をしています。その起点になったのが、第2期では「響迂」として登場し、蘇りの薬の後遺症で記憶を失った趙迂だというのが面白いところ。彼が口にした「虫がスカスカだと不作だって聞いた気が」は、本人にも出どころの分からない記憶の断片です。さらに彼は、通常のイナゴと不作の年のイナゴを描き分けた絵まで描いてみせる。記憶を失っても体に残っていたものが、猫猫を蝗害の兆しへ導きました。子の一族と趙迂の関係は子の一族の陰謀 完全解説で振り返れます。

② 「あ~!!蛇娘!!」——第45話『蟇盆』の見張りの男と、イナゴ皿の顔面押しつけ

第2期で猫猫が蟇盆に送られた第45話を覚えている人なら、「蛇娘!」の一言で誰か分かったはず。砦で猫猫の部屋を見張っていた男が、砦にあった虫の図説を都で売っていた——という再会の仕方が、いかにも薬屋らしい小さな因縁です。しかも彼は、イナゴとバッタの違いを食べて見分け、「イナゴよりバッタが増えた年の翌年は虫の害がひどい」という土地の知恵を語る。蝗害の兆しを最初に裏づける証人になりました。そして趙迂が現れた瞬間、猫猫がイナゴの皿を男の顔に押しつけてごまかす場面。笑いどころであると同時に、趙迂が「死んだはずの一族の坊ちゃん」であることを知る人間が市中にいる、という危うさを一発で見せる演出でした。右叫と猫猫の飯で釣る事情聴取も、緑青館の男衆ならではの搦め手です。緑青館の顔ぶれは緑青館 完全解説、李白については李白|後宮警護の武官でまとめています。

③ 開始8分まで猫猫が出ない——傷の残る壬氏と「名持ちの一族」の解説で描く第3期の地図

第3期の初回なのに、主人公の猫猫が出てくるのは開始からおよそ8分後。その前に置かれたのが、白い衣の女のアバン、傷の残る壬氏、「名持ちの一族」のナレーション解説、皇后お披露目の園遊会です。つまり冒頭8分は、第3期の舞台がどこまで広がったかを示す「地図」の役割を担っています。子の一族が滅びて空いた席をめぐる勢力争い、玉葉妃の皇后昇格と玉の一族の台頭、羅の一族の立ち位置、そして皇弟として表に出た壬氏と、婚姻もまた政の手段だと語るナレーション——花街で薬を作る猫猫の日常の裏で、都では政の歯車が回り始めている。壬氏の右頬の傷は、楼蘭に引っ掻かれた第2期の出来事がまだ生々しく続いていることの印です。園遊会に顔を出した羅半と陸孫は、羅半(ラハン)完全解説・陸孫(リクソン)解説でそれぞれ掘り下げています(※どちらも原作のかなり先の重大なネタバレを含みます)。

「蝗害」「名持ちの一族」「趙迂」|第49話を理解するための用語解説

この回は新しい用語と、第2期の記憶を前提にした人物が一気に出てきます。表で整理してから、要点を補足します。

用語・人物 意味 第49話での役割
蝗害(こうがい) バッタ類の大量発生で作物が食い尽くされる災害。作中では「国を滅ぼす天災」として語られる 楼蘭の手紙に記されていた予兆。趙迂の「スカスカ」と見張りの男の証言で兆しが浮かぶ
名持ちの一族 帝から与えられた一字で呼ばれる有力な家々。干支に由来する家に加え、羅のような新しい名持ちもある ナレーションで解説。玉葉妃の実家・玉が名持ちになることが語られる
趙迂(チョウウ) 子の一族の生き残りの少年。第2期の響迂と同一人物で、蘇りの薬の後遺症で記憶を失っている 「スカスカしてる」の一言と、イナゴの描き分けの絵で猫猫に気づきを与える。似顔絵の副業も開始
右叫(うきょう) 緑青館の男衆(世話係)の頭。猫猫が生まれる前から緑青館に勤める 猫猫とともに、図説を売った男の事情聴取を担当
見張りの男 第45話『蟇盆』で砦の猫猫を見張っていた男。砦にあった虫の図説を持っていた 図説を都で売って李白に捕まる。イナゴとバッタの比率から飢饉の可能性を指摘
楼蘭の手紙 第2期ラストで楼蘭(子翠)が壬氏に託したもの 記されていたのは蝗害。壬氏はこの予兆に頭を悩ませている
壬氏の頬の傷 砦で楼蘭に右頬を引っ掻かれた傷 皇弟として表に出た壬氏の顔に、傷が残る様子が強調される
皇弟(おうてい)・月の君 壬氏の公の身分。本名は華瑞月(かずいげつ) 猫猫が後宮を出て約1か月の時点で、宦官ではなく皇弟として政に参加している
翠苓(すいれい) 第2期の砦の事件の後、子の一族の子どもたちとともに阿多妃に引き取られた女性 終盤、鬼灯の場面に登場

作中の「スカスカの虫=不作」と、現実の蝗害は何が違う?

第49話で語られる蝗害の兆しは、二段階です。まず趙迂の「虫がスカスカだと不作だって聞いた気が」。次に見張りの男の「イナゴよりバッタが増えた年の翌年は虫の害がひどい」「今年は飢饉になるかもしれない」。朝餉のイナゴが「スカスカ」だったのは、食べごたえのあるイナゴではなく、中身のないバッタが多く混じっていたから——という筋道で、イナゴとバッタの比率が飢饉の予兆として示されました。これは作中の民間知識としての説明です。

一方、現実の蝗害は、トノサマバッタなど一部のバッタ類が大量発生して起こる災害で、普段の「孤独相」から移動に適した「群生相」へ体のつくりまで変わる「相変異」が鍵になります。日本では稀な現象だったため、漢語の「蝗」に「いなご」の訓が当てられましたが、水田にいるイナゴ類が蝗害を起こすことはありません。作中の「イナゴの中にバッタが増えてきた」という描写は、この「蝗=イナゴではない」という現実の知識とも響き合っていて、サブタイトルの読み方にもつながっています(後述)。

「名持ちの一族」とは何か

ナレーションで語られたとおり、茘の国の貴族層は帝から与えられた一字で呼ばれます。羅の一族なら、姓は漢で、一族を示す字が羅。干支に由来する名を持つ家(馬など)はやや格上とされ、第2期で滅んだ子の一族は北方を、玉葉妃の実家である玉の一族は西都を治めてきました。第49話で「玉が名持ちになる」と語られたのは、皇后の実家が貴族の序列に正式に加わるという意味で、子の一族が消えた後の勢力図の書き換えそのものです。「婚姻も政の手段」というナレーションと、終盤の壬氏の縁談を思わせる場面がつながっているのも見逃せません。後宮と妃の位の基礎は後宮と上級妃(四夫人)完全ガイドで、皇后となった玉葉妃については玉葉妃完全解説で整理しています。

楼蘭が託したものの正体=蝗害の予兆

第2期最終話で問いとして示された「楼蘭が壬氏に託したもの」は、第49話で「楼蘭の手紙に記されていた蝗害」と明示されました。楼蘭(子翠)は虫に詳しく、蝗害を予測できるだけの知識を持っていた人物。その彼女が、砦で壬氏に「来たるべき災害」を警告し、子どもたちの助命を求め、傷を残して去っていった——第3期は、その警告が現実になるかどうかを追う物語として始まっています。楼蘭と子翠の人物像は楼蘭妃(子翠)完全解説、終盤に登場した翠苓と阿多妃については翠苓(すいれい)完全解説・阿多妃完全解説をどうぞ。

かえで

かえで

補足すると、第49話の「イナゴにバッタが混じっている」は、第2期第43話『祭り』で子翠がイナゴを食べてバッタが混ざっていることに不満を口にした場面の伏線回収なの。終盤に翠苓が見つめていた鬼灯も、同じ第43話『祭り』で、祭りへ向かう道すがら子翠が隠れ里で鬼灯の実を口にしていたことを思い出させる小道具(第42話のサブタイトル『鬼灯』は、壬氏が調べた墓の前に供えられていた鬼灯のことよ)。第49話で子翠の回想がセリフなしで挟まれていたのは、猫猫の中で「蝗害=子翠」が結びついているからよ。

サブタイトル「蝗(いなご)」の意味

「蝗」は、原作小説5巻の第1章の章題そのもの。朝餉に出たイナゴの煮つけが物語の起点である一方、猫猫が思い浮かべたのは「蝗害」のほうです。つまりこのサブタイトルは、食卓のイナゴと、国を滅ぼす蝗害の二重の意味を一文字に込めています。

さらに踏み込むと、わざわざ「(いなご)」と読みが添えられていることにも意味が見えてきます。本編で見張りの男が指摘したのは、「イナゴの中にバッタが増えている」こと。先に触れたとおり、現実でも蝗害を起こすのはイナゴではなくバッタ類で、「蝗」に「いなご」の訓が当てられたのは日本に蝗害が稀だったからです。朝餉の皿に載った「蝗(いなご)」の中身が、実は蝗害を起こす側の虫に置き換わりつつある——サブタイトルは、そのズレ自体を題にしていると読めます。

第49話は原作の何巻?|小説5巻の第1〜2章、続きは第3章「眠り」から

■ 第49話は、原作小説(ヒーロー文庫)第5巻の冒頭、第1章「蝗」〜第2章「右叫」にあたるとみられます(推定・確度高)。
続きを読むなら小説5巻の第3章「眠り」から。章の区切りで読みたいなら5巻の冒頭からで問題ありません。
漫画はサンデーGX版『〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』20巻の第85〜86話が第49話の範囲とみられ(ファンwikiの章題と出版社の巻紹介文からの推定)、続きは20巻の第87話「眠り」から。ビッグガンガン版は17巻で第2期ラストまでなので、第49話にあたる18巻は未刊です(2026年10月7日時点)。

ヒーロー文庫5巻の公式紹介文は、「子の一族の反乱がおさまり、宮廷では皇子が生まれたことで玉葉妃が正室になった。壬氏もまた、宦官ではなく皇弟として政を行うこととなる」と始まり、猫猫については「謎の毒菓子事件、蝗害への不安、紙の村の所有権問題」が挙げられています。第49話の状況とぴったり重なる書き出しです。5巻は序章に続いて第1章「蝗」、第2章「右叫」、第3章「眠り」、第4章「火鼠の皮衣」……と続きます。

第49話が第1章〜第2章に対応するとみる根拠は次のとおりです。緑青館の朝餉のイナゴ、趙迂の「スカスカ」と記憶の断片、イナゴの描き分けの絵、古書店で砦の図説を見つけるまでが第1章「蝗」の内容。図説の出どころを追って砦の見張りだった男にたどり着き、イナゴとバッタの比率から蝗害の兆しが語られる流れが第2章「右叫」の内容です。第49話は男の「飢饉になるかもしれない」と趙迂の登場で切れており、猫猫が壬氏に図説の件を報告する場面はまだ描かれていません。そのため、第3章「眠り」は第49話には含まれていないとみられます。

なお、冒頭の白い衣の女のアバン、「名持ちの一族」のナレーション、園遊会の場面が小説のどこに当たるか(序章か、アニメ独自の構成か)は確認できていません。ここは「対応章は未確認」としておきます。

媒体 第49話の範囲 続きを読むなら
小説(ヒーロー文庫) 5巻 第1章「蝗」〜第2章「右叫」(推定) 5巻 第3章「眠り」から。章の区切りなら5巻冒頭から。既刊は16巻まで
サンデーGX版『〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』 20巻 第85話「趙迂」・第86話「本の行方」(推定) 20巻 第87話「眠り」から。きりよく読むなら20巻の頭から(第83〜84話はアニメ第48話相当の復習)
ビッグガンガン版 17巻は第2期ラスト(第85話「休息」)まで 第49話にあたる18巻は未刊(2026年10月7日時点)。既刊ではアニメの先を読めない

サンデーGX版の対応について補足すると、20巻(2025年5月19日発売)の収録は第83話「狐につままれた」から第87話「眠り」まで。続く21巻(2025年12月19日発売)は第88話「火鼠の皮衣」からで、出版社の紹介文も「国を滅ぼす天災・蝗害を防ぐ方法を知るため、猫猫は子一族の砦にあった図録を手に入れようとする」と、第49話のさらに先の内容になっています。つまり第49話の内容(図説の最初の発見と見張りの男)は20巻の後半に収まっています。アニメ全体と原作の巻数の全体像は薬屋のひとりごとのアニメは原作どこまで?続きは何巻から?で確認できます。

「第3期は小説5巻からとみられる」という第3期直前ガイドでの推定は、第49話の本編が5巻第1〜2章と一致したことで裏づけられた形です。電子書籍なら、DMM TVと同じDMMアカウントで買えるDMMブックスが便利です。

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第49話の放送・配信スケジュール|DMM TVは10月3日(土)0:00から配信中

話数 テレビ放送(日本テレビ系) DMM TV配信
第49話「蝗(いなご)」 10月2日(金)23:00〜(放送済み) 10月3日(土)0:00〜(見放題で配信中)
第50話「火鼠の皮衣」 10月9日(金)23:00〜 10月10日(土)0:00〜(DMM TV作品ページの次回配信予定)

公式サイトの配信情報は「毎週土曜 テレビ放送終了後より、順次配信」「初回配信は10月3日(土)0時から」。DMM TVの作品ページでは、第3期が見放題の対象で、第49話は10月3日(土)0:00から配信中、次回の第50話は10月10日(土)0:00配信予定と案内されています(2026年10月7日確認)。

公式が案内する見放題配信先は、冒頭の基本情報の表に並べたとおりで、DMM TVのほかU-NEXTも含まれています。各社の個別の配信開始時刻は「順次」なので、視聴前に各サービスの作品ページで確認してください。

「第1期・第2期を見返してから第3期に入りたい」という方は、DMM TVが最短ルート。月額550円(税込)・14日間無料で、第1期・第2期(全48話)と第3期がまとめて見放題です。


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感想総評|「体感5分」——猫猫不在の8分間が効いた導入回

第49話「蝗」を一言でまとめるなら、「花街の朝ごはんから国家規模の天災へ、30分で視点を引き上げた回」です。放送後の視聴者の声には「体感5分」「濃厚な30分」「やっぱり面白い」といった反応が並び、海外のレビューでも、第3期の土台を丁寧に組み立てた導入回としておおむね肯定的に受け止められています。

構成の妙は、主人公を8分間出さなかったことにあります。冒頭に置かれたのは、荒地の白い衣の女、傷の残る壬氏、「名持ちの一族」の解説、皇后お披露目の園遊会。第2期で砦の中に閉じていた物語が、第3期では都の政と国土全体へ広がることを、猫猫の顔を見せる前に示したわけです。そこから一転、やり手婆のゲンコツ、山盛りのイナゴ、似顔絵で小銭を稼ぐ趙迂と、花街のにぎやかな日常に戻る落差が気持ちいい。

そして日常の中に、不穏の種が静かに置かれていきます。趙迂の「スカスカしてる」、描き分けられたイナゴの絵、禁軍に閉鎖された砦の本が古書店に並んでいる違和感、「蛇娘!」と叫ぶ男の証言。どれも派手な事件ではないのに、積み重なると「今年は飢饉になるかもしれない」という一言に説得力が生まれる。推理ものとしての薬屋の面白さが、この回では「事件の謎解き」ではなく「災害の予兆の読み取り」に向けられています。

感情面では、セリフのない子翠の回想が効きました。猫猫が蝗害を思い浮かべる場面で子翠の顔がよぎり、終盤には翠苓が鬼灯を見つめる。第2期で失った友人の記憶が、第3期では「彼女が警告した災害」という形で猫猫を動かしていく。壬氏の頬の傷も含めて、第2期の出来事が終わっていないことを、この回は一貫して描いています。

追いつき視聴の手順

「第2期の後半をうろ覚え」「第3期から見始めた」という方は、次の順で追いつくのがおすすめです。

① 時間がなければ第41話〜第48話を見返す——第3期直前ガイドでも推奨した範囲で、第49話に直接効いているのは第42話『鬼灯』(墓前に供えられた鬼灯と、壬氏が楼蘭妃のすり替わりに気づく後宮パート)、第43話『祭り』(子翠が鬼灯の実を口にし、イナゴのバッタ混じりに不満を言う場面)、第45話『蟇盆』(見張りの男)の3話
② 第49話を見終えたら本記事の用語表で整理——「名持ちの一族」「楼蘭の手紙=蝗害」「趙迂=響迂」の3点を押さえておけば、安心して第50話に臨めます
③ 原作で先を知りたいなら小説5巻の第3章「眠り」から。サンデーGX版なら20巻の第87話から

登場人物の全体像や後宮の仕組みをまとめて確認したい方は登場人物・謎解き 完全ガイドが便利です。

次回・第50話「火鼠の皮衣」に向けて|10月9日(金)23:00放送

■ 公式発表の範囲(2026年10月7日時点)
・第50話(第3期 第2話)『火鼠の皮衣』
・テレビ放送: 2026年10月9日(金)23:00〜 日本テレビ系「フラアニ」
・DMM TV配信: 10月10日(土)0:00〜(作品ページの次回配信予定)
・公式あらすじ: 公式サイトのEpisodesページには2026年10月7日時点で第49話のみ掲載。第50話のあらすじは未掲載

第50話の内容について、2026年10月7日時点で公式に出ているのはサブタイトルと放送日だけです。一つ言えるのは、「火鼠の皮衣」が原作小説5巻の第4章の章題と同じだということ。第49話が第1〜2章に対応するとみられる以上、第50話で第3章「眠り」の内容に入り、第4章の範囲まで進む可能性が高いと考えられますが、どこまで描かれるかは放送を待って確認します。未放送回の内容は、この記事では扱いません。

第49話「蝗」FAQ

Q. 第3期の第1話は通算で何話?サブタイトルは?

A. 通算第49話『蝗(いなご)』です。第1期が第1〜24話、第2期が第25〜48話なので、第3期は第49話から始まります。2026年10月2日(金)23:00に日本テレビ系「フラアニ」で放送されました。

Q. 第49話はどこで配信されている?

A. DMM TVで10月3日(土)0:00から見放題で配信中です(2026年10月7日確認)。U-NEXTなど公式が案内するそのほかの見放題配信先は、本記事の基本情報の表にまとめています。各社とも「毎週土曜、テレビ放送終了後から順次」の配信です。

Q. 朝餉のイナゴが、なぜ蝗害につながるの?

A. 作中では「虫がスカスカだと不作」「イナゴよりバッタが増えた年の翌年は虫の害がひどい」と語られます。朝餉のイナゴがスカスカだったのは、中身のないバッタが多く混じっていたからで、見張りの男がそれを食べて見分け、「今年は飢饉になるかもしれない」と告げました。なお現実の蝗害は、トノサマバッタなどのバッタ類が群生相に変わって大量発生する災害で、水田のイナゴ類が起こすものではありません。

Q. 「蛇娘!」と叫んだ男は誰?

A. 第2期第45話『蟇盆』で、砦に捕らわれた猫猫の部屋を見張っていた男です。蟇盆に送られた猫猫が蛇を食べる姿を見ていたため、「蛇娘」と呼びました。砦にあった虫の図説を都で売っていたところを、李白に捕まります。この記事では「見張りの男」と呼んでいます。

Q. 楼蘭が壬氏に託したものとは何だった?

A. 第49話で「楼蘭の手紙に記されていた蝗害」と明示されました。第2期最終話で問いとして残された「楼蘭が託したもの」の答えが、国を襲う災害=蝗害の予兆だったわけです。虫に詳しい楼蘭(子翠)は、蝗害を予測できる知識を持っていました。

Q. 趙迂は誰?第2期に出ていた?

A. 子の一族の生き残りの少年で、第2期で登場した響迂と同一人物です。蘇りの薬で仮死状態になり、蘇生したあと記憶を失って「趙迂」と改名し、猫猫と花街で暮らしています。第49話では絵の才能を見せ、似顔絵で小銭を稼ぎ始めました。

Q. 第49話は原作の何巻?続きは何巻から?

A. 小説(ヒーロー文庫)5巻の冒頭、第1章「蝗」〜第2章「右叫」にあたるとみられます(推定)。続きは5巻の第3章「眠り」から。漫画はサンデーGX版20巻の第85〜86話が第49話の範囲で、続きは20巻の第87話「眠り」から。ビッグガンガン版は17巻で第2期ラストまでで、18巻は未刊です(2026年10月7日時点)。

Q. 次回はいつ?サブタイトルは?

A. 第50話『火鼠の皮衣』が2026年10月9日(金)23:00に放送されます。DMM TVの配信は10月10日(土)0:00から。公式あらすじは2026年10月7日時点では未掲載です。

なぎさ

なぎさ

朝ごはんのイナゴがスカスカだった——それだけのことから、国を滅ぼす天災の影が見えてくる。第49話は派手な事件がない代わりに、第2期の記憶を全部使って不穏さを積み上げた回だったわね。第42話・第43話・第45話を見返してから第50話に臨むと、趙迂の一言も「蛇娘!」の再会も何倍も効いてくるわよ。

まとめ|第49話「蝗」は蝗害編の入り口、続きは小説5巻第3章から

■ 第49話「蝗(いなご)」の要点5つ

  • 第3期第1話=通算第49話。白い衣の謎の女のアバン、傷の残る壬氏、「名持ちの一族」の解説、皇后お披露目の園遊会と、猫猫不在の8分間で第3期の舞台を示した
  • 朝餉のイナゴを食べた趙迂の「スカスカしてる」「虫がスカスカだと不作だって聞いた気が」と、通常と不作の年を描き分けた絵から、猫猫は蝗害を思い浮かべた
  • 古書店に並んでいた砦の虫の図説を追うと、売り手は第45話『蟇盆』の見張りの男。イナゴに混じるバッタの多さから「今年は飢饉になるかもしれない」と語った
  • 楼蘭が壬氏に託したものは「手紙に記されていた蝗害」と明示。終盤は翠苓と鬼灯、阿多妃、月を見上げる壬氏で締め、次回は第50話「火鼠の皮衣」(10月9日)
  • 原作は小説5巻の第1〜2章(推定)で、続きは第3章「眠り」から。サンデーGX版は20巻の第85〜86話、続きは20巻第87話から。ビッグガンガン版は未刊

第49話「蝗」は、第2期で砦の中に閉じていた物語を、都の政と国土全体の災害へ広げる導入回でした。趙迂の一言と見張りの男の証言で蝗害の兆しが浮かび上がり、楼蘭の警告が現実味を帯びる。第3期は、その予兆を猫猫と壬氏がどう受け止めるかを追う物語として始まっています。

第1期・第2期を見返してから第3期に入りたい方は、配信が便利です。DMM TVなら月額550円(税込)・14日間無料で、第1期・第2期(全48話)と第3期が見放題。第49話は10月3日(土)0:00から配信中なので、放送を見逃した方もすぐに追いつけます。

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